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高校生のための批評入門 (ちくま学芸文庫)

価格: ¥1,680
カテゴリ: 文庫
ブランド: 筑摩書房
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 「批評は『する』ものではなく、既に『ある』ものである」と編者は言う。日々感じる「違和感」「驚き」「怒り」などをひとつひとつ丁寧に拾い上げ、その原因を突き詰め、答えをきちんと言葉で表現することで、「私」と「私を取り巻く世界=他者」のあり方を捉え直す。そんな「前向きに生きる」うえでのやむにやまれぬ行為がつまり「批評」なのだ。

   考えてみれば、無意識に誰もが始終やっていることだった。もっとも大抵は、都合の良い、手近な答えでお茶を濁し、日常の雑事の中に逃げ込んでしまうわけだが。

   そんな「堪え性のない人々」に本書が指し示したのが、国内外の「粘り強く批評し続けた先人たち」、B・バルトーク、G・ギッシング、花田清輝、S・ソンタグ、J・グルニエ、S・ボーヴォワール、山下洋輔、黒澤明、A・ジャコメッティ、澁澤龍彦、F・カフカ、サン=テグジュペリ、W・ベンヤミンら51人が著した51編のアンソロジーである。

   それぞれの批評精神を読み解き、そこで得た答えをさらに独自の批評へと発展させていく。そんななかで「高校生にはうまく立ち回って点をかせぐ“学力”よりも、“生き方を支える力”を身につけてもらいたい」というのが編者たちの願いだ。大人たちも遅くはない、今から始めよう。「批評の門」はいつでも開け放たれているのだから。(中山来太郎)