２０１０年のツアーを見に行って、その素晴らしいステージに思わず買ってしまったＤＶＤです。

このＤＶＤは２００９年のライブなのですが、その素晴らしさは変わることがありません。
もちろん、高橋真梨子の素晴らしい歌、上手さと迫力を兼ね備えた歌も、もちろん文句のつけようのないものなのですが、それ以上に、スタッフ全体で客を楽しませようと言う気持ちが伝わってきます。

高橋真梨子が着替えに下がる時間に繰り広げられるヘンリー・バンドのパフォーマンスは、最高です。
２０１０年に比べて照明はややおとなしめですが、それでも素晴らしく楽しませるステージに仕上がっています。

ＣＤでなくＤＶＤを買ってくれた客に、その値段以上の楽しみを齎してくれるそんな素晴らしいＤＶＤです。

DVDとしての出来栄えは本当に高橋真梨子が可哀想だと思いました。
ライブ映像を撮影するのにタブーとされるストライプのバック
映像のにじみが気になりました。
画質もVHSに毛が生えた程度そんなに綺麗ではないとおもいました。
マイクもPAがへた過ぎてハウリングが少々。
いろんなライブ映像見てきた範囲ではあまりにも・・・
音質も打楽器を隔離して他のマイクが音を拾わないような
配慮がしてありましたがトラック・ミックスダウンの時点で
失敗しているように思いました。
彼女のファン心理からすればもう少しどうにかなったでしょうと
思いたくもなります。
それでも高橋真梨子は歌の部分で聴かせてくれました。
それだけが救いだと思います。
売る側としては歌手も商品なのでしょうが
聴く側としてはアーチストとして見てます。
そしてその商品の価値を下げるようなことはしないで欲しい。

内容としては選曲が良い曲ばかりで聴き応えはあるとおもいます。
三千円〜四千円じゃライブは見れないのである程度妥協が必要なのかもしれませんが・・・
でもDVD購入者にもっとどうにかできただろうと言わせてしまう
エンジニアスタッフってどうなんでしょうかね？
ただ、そんなに粗悪品か？という人もいるとおもいます。
粗悪品という事で書いてるわけじゃなく
TVとかと一線に並んだようなクォリティじゃねえ・・・ということです。

高橋さんの迫力のある歌唱力、衰えませんね！生のライヴをもう一度。

一度見てください・聴いてください。素晴らしさに感動です。

今回のこのライヴ盤は、男性ヴォーカリストのカヴァー曲アルバム「Ｎｏ　Ｒｅａｓｏｎ」からの抜粋と、高橋真梨子自身の選りすぐりの名曲で構成されており、全曲を聴き終えた後の満腹感は、近年のライヴ盤の中では出色だった。振り返ってみれば、選曲的に、これほど満足できたのは、「フレンズまつり　ａｔ　武道館」以来、久し振りだった。　

カヴァー曲と彼女の名曲でという構成は、「ＬＩＶＥ　戯れの季節を残して」や「ＬＩＶＥ　優美彩唱」と同じなのだが、彼女のオリジナル曲のラインナップが、まさに名曲三昧といった感じで、出色なのだ。特に嬉しかったのが、ライヴ盤初登場の「涙もろいペギー」だった。彼女の初期の名曲の定番曲は、「ｆｏｒ　ｙｏｕ…」など特定の曲に固定されてしまっている感があるのだが、私は、曲、詩とも素晴らしいこの曲や、「Ｂｒｏｗｎ　Ｊｏｅ」、「ＴＨＡＮＫＳ」、「漂流者へ」、「ランナー」などは、彼女の現在の歌唱力で、もっともっと聴いてみたいと思っているのだ。　　

それと、今回のライヴ盤での彼女は、近年になく元気な気がする。ライヴでは、彼女に限らず、高音を抑えた曲を間に挟んで、喉を休ませるのが通例なのだが、今回の彼女は、伸びのある美しい高音を惜しげもなく披露して、最後まで突っ走っている感があるのだ。この年齢、この曲目構成で、約７ヶ月、５０回にも及ぶコンサートをやり遂げてしまえる彼女は、本当に、凄い人としかいいようがない。　

最後に、私の率直な思いを、一つだけ。彼女は、ＮＨＫで放映された「ＳＯＮＧＳ」で、「Ｎｏ　Ｒｅａｓｏｎ」の曲について、「男性の方が音域が広く、高音も、低音も、ぎりぎり一杯で、女性には厳しい」といっていたのだが、他の曲は別として、「ロビンソン」は、その最たる曲だと思う。彼女の伸びのある美しい高音に惚れ込んでいる私としては、彼女が裏声を使わないと歌えないような曲は、歌ってほしくなかった。