自称“アメリカ西部のシンガー”ことジョン・デンバーは、野生動物保護協会のために開催された1995年の心温まるライブ・コンサートで、光り輝くパフォーマンスを見せている。「Rocky Mountain High」、「Wild Montana Skies」、「Fly Away」をはじめとする人気曲は感動的で、デンバーの短いコメントにより新たな感慨が加わった。知名度の低い「Eagles and Horses」や「You Say the Battle Is Over」などの曲は、動物と自然のスピリットを称えつつ、保護の重要性を説くものだ。簡潔なインタビュー・シーンが、デンバーの自然に対する思い入れを明らかにし、野生の世界に対する人間の根源的渇望、未開地と都市の二極化、保護と変化を実現する個人の力を検証している。生息地をバックにした馬、ワシ、ペンギン、象の短い映像が演奏部分の前後に挿入される点は気になるが、見事な内容だ。本作『The Wildlife Concert』は、アメリカ西部に捧げられた、思慮深くて感動的な音楽の祭典なのである。(Tami Horiuchi, Amazon.com)
1997年11月、飛行機事故で天に召されてしまった彼の生のコンサートは、もう聴く事が出来ない。しかし、残されたこのDVDは彼の活動を伝えてくれる素晴らしい贈り物です。収録は1995年ですが、DVDは1999年、つまり、彼の亡くなった後に製作されています。コンサートの曲は、ベスト選曲!CDでも出ているが、映像とサラウンド音声、歌詞やインタビューまで英語字幕付き。高校生位なら内容は判るような、落ち着いた話し方と、曲を聴いていて気がついたのは、彼が作った歌は、変に婉曲な歌詞ではなく、直球の誰でも判りやすい詩であった事です。インタビューシーンだけモノクロになりますが、本当の天使になってしまった彼のメッセージを聴くような印象を持ちました。私が彼の作品を知ったのは、PPMがカバーした「Leaving on a Jetplane」でした。彼の歌声は、どの曲も優しさに満ちていて、聴いていると幸せな気分になれます。最後のメドレー曲がギター一本でしみじみと歌う「Leaving‥ 」と「Goodbye Again」なのは、意味深です。歌詞字幕を読むにつれ、彼自身が世界中に「Goodbye」と言っているようで、泣けてしまいました。雲の上から、天使になった彼は、現在の世界をどのように見ているのでしょうか?優しい彼のことだから、涙を流しているのでは?と思い、彼の夭折が惜しまれます。世界は、大事な人を失ってしまった。特典でバイオグラフィーが読めますが、自然を愛し、色々な活動に励んでいた事を知る事が出来ます。思わず心の中で合掌してしまいました。必携!