ニコラウス・アーノンクールが指揮した2003年のコンサートは例によってシュトラウス祭で、「美しき青きドナウ」「皇帝円舞曲」「ラデツキー行進曲」といった人気のある曲が演奏された。今回はじめてブラームス(ハンガリー舞曲第5番、6番)とウェーバー(ベルリオーズ編曲の「舞踏への勧誘」)の曲がプログラムに加えられたが、なんの違和感もなく溶け込んでいた。
ニューイヤー・コンサートはいつでも楽しい催しなのだが、その楽しさをもたらすのは、ウィーン・フィルのエネルギッシュで自信にあふれた演奏ばかりではなく(大晦日のお祝いによる二日酔いでは絶対ない!)、わかりのよい観客にもよるので、彼らの拍手喝采はコンサート中ずっと聴くことができる。またこのCDにはアーノンクールの短いあいさつが寄せられているが、ドイツ語によるもので英語訳は付いていない。(Rebecca Agnew, Amazon.co.uk)