『金田一少年の事件簿』『ケイゾク』を手がけた演出家、堤幸彦が独自の映像世界を駆使して、一筋縄ではいかないトリックの世界をスリリングかつコミカルに描ききったミステリーの怪作。自称売れっ子奇術師(仲間由紀恵)と堅物物理学者(阿部寛)はひょんなことからでこぼこコンビを結成し、さまざまな超常現象の謎に迫っていく。
テレパシー、消失現象、遠隔透視といった定番トリックが、ひねった切り口で次々に登場。貧乳、巨根のキーワードを軸とした下ネタ満載の掛け合いなど、コミカルなテイストにも冴えを見せる。トリックの背景にひそむ新興宗教、霊感商法、土俗的な因習などの虚構が暴かれていくシリアスなドラマとしても一流で、とりわけ、ドラマの横糸として語られる偉大な奇術師だった奈緒子の父親の死についての謎が、展開に厚みを与えている。(麻生結一)
座談会も必見。仲間由紀恵。
★★★★★
奈緒子と父と母、それから関わる「霊能力」「霊能力者」の謎とシリアスさはトリックの根幹でありました。テーマ曲鬼束ちひろの「月光」と重なり、解決しがたい闇と「はかなさ」を感じさせます。
この回で一応の解決は見られますが、(いまいち納得はできかねる理由と内容ですが)この謎とシリアスさがいつもどこかにあったからこそ、数々の小ネタやシュールさが活きていたのではないでしょうか。
この謎とシリアスさを持つ「霊能力」というテーマの意味が無くなってしまい、ただのギャグとパロディの繰り返しになってしまったこれ以降のトリックシリーズには残念の一言です。もちろんそれなりには楽しめましたが。
ちなみに座談会は必見です。仲間由紀恵好きになってしまいました。
中途半端なエンディング
★★★★☆
すでにパート2を意識していたのか、謎解き・奈緒子の正体・
父の死の真相すべて中途半端。ムリヤリ終息させた感じがする。
「霊能力者は実在するのか」という最大の謎も持ち越し。
ただしギャグは今回も面白い!
カツラネタ・巨根ネタ・習字ネタ、どれも楽しめました(^^)
トリック座談会がいい
★★★★★
懐かしくて、(1)〜(5)まで、続けざまに注文しちゃいました。
やっぱりトリックは面白いですね。どの回もはずれがない。
でも、DVDにあえてコメントするなら
トリック(5)の特典映像である「トリック座談会」がよかった。
思った以上にたっぷり時間とっています。
仲間由紀恵さん、本当にいいお嬢さんですね。
テレビのトーク番組などにほとんど出ない彼女の素の表情って貴重です。
どんどん綺麗に、魅力的になっているなぁ。
続編もまとめ買いしてしまいそうです。
4巻から買わなきゃ。
★★★★★
他の巻が3話または2話構成の1エピソードをまとめたものなのに対して、この巻は10話単独の収録です。ラストエピソードは9話と連続なので、4巻とセットで買わねばなりませぬ。結果的に本編収録時間が短いことで損した気持ちになるかと思えばそんなことは決して無く、特典の「トリック座談会」(堤+仲間+阿部)はそれを十分補うだけの魅力とボリュームがあります。本編は放送を録画して楽しんでいる、というファンでもこの5巻だけは必携でしょう。
ミステリーと笑いのコラボレーション
★★★★★
現在ドラマが3シリーズと映画まで作られた堤作品代表作です。
ミステリーにつきものの主人公『探偵・刑事・温泉好きの主婦、さりげなく家政婦』後者2つは例外として(笑) よくある主人公の設定を手品師と大学教授にしたことと、巻き込まれ型のミステリーが多い中、自らすすんで巻き込まれていく型(笑えます)のミステリーの展開に思わず吹き出してしまいました。
超常現象や全ての不可思議な現象のトリックを暴いていく過程は、他のミステリーとは一味違って新鮮です。
この最終巻はトリックを暴いてきた奈緒子と父の死の秘密が分かり、最後の瞬間まで目が離せません。
そして特典に堤監督と仲間、阿部コンビのトリック座談会。カットされた名シーンも収録されていて、この巻だけでも買う価値は充分です。
金田一の魅せる演出とケイゾクの笑える演出を見事活かしたこの作品。ぜひ一度見てみる価値アリです。