ハーブ事典―ハーブを知りつくすAtoZ
価格: ¥2,160
副題に「ハーブを知り尽すA to Z」とあるとおり、これ1冊でピタリとハーブのことがわかる本である。全体は6章に分かれていて、「78種のハーブの解説」「クッキング」「家事」「美容」「健康」「103種のハーブの栽培」と各章充実した内容が盛り込まれている。ことに第1章のハーブの解説は楽しい。写真もさわやかで美しいが、決してムード的でなく、ボタニカル細密画の趣きさえ感じさせ、花、葉、茎、種子、根などについても詳しい説明がついている。各ハーブの語源、伝説、日本語の呼び名、それに用途がきちんと解説してある。たとえばヤロウ(西洋ノコギリソウ)は、1枚の葉を手押し車いっぱいの生ゴミの中に入れただけで急速にゴミを分解してしまうほどの働きをもつし、コンパニオン・プランツとしても最高とか。ただ名前のアルファベット順が学名によっているので一寸まごつく。後の索引で引けばよいのだが…。著者がイギリス在住なので、日本で一般的でないハーブも出ているが、ハーブ利用の参考や応用の仕方が各章から必ず見つかるはずである。(嶋本静子)