いい本なのになあ。
★★★★☆
誰もレビューを書いてなかったので久しぶりに読み返してみた。
おもしろかった。
最近の河井作品といえば「TVブロス」(東京ニュース通信社)のゆるい4駒くらいしか見てなかったんだけど、やっぱおもしろいわ。
これはおよそ「ガロ」や「アックス」という小規模雑誌に掲載されたものをあつめたもので、みなさんはあまり見覚えのない作品ばかりかも知れない。
なんというか、黒いですね。やたらと人が死んだりします。
なかなかこう、面と向かって、死ぬことを笑いに持ち込む人っていないんですけど、いや、うまくいってます。
なかでも中編「月の砂漠」は、まったく救いのない話で、笑えるギャグもすくないものの、濃い読後感を残します。これ200頁くらいに伸ばしてまた出してくれないかな。