Everyone Deserves Music
価格: ¥989
あいかわらずマイケル・フランティ&スピアヘッドは、いかなるカテゴリーにジャンル分けされるのも拒んでいる。本作は大まかに言えば、ヒップホップ・アルバムに分類されるのかもしれない。だが、もっと正確に言えば、政治的なプロテスト・ソングと力強いバラードを集めて丹念に作られたごった煮的なコレクションだ。フランティとメンバーたちは、「Pray for Grace」より湧き出るエレクトロなカリビアン・ファンクから、「Love Why Did You Go Away」のなめらかで古典的なロック・スタイルまで、ありとあらゆる音楽のスタイルをもとに本作を作りあげている。ギフト・オブ・ギャブのたくみなライムをフィーチャーした「We Don't Stop」は、クラッシュのインストゥルメンタルのパーティー・トラック「The Magnificent Dance」を彷彿させる。スライ&ロビーがプロデュースした「Bomb the World (Armageddon Version)」には、R&Bシンガーのレディシがソウルを込めている。また本作には、本作の制作過程を収めた23分のミニ・ドキュメンタリーも収録されている。マイケル・フランティ&スピアヘッドはものおじすることなくポジティブなことを堂々と表明するバンドなのだから、リスナーはそのメッセージをよく理解するべきだ。つまりフランティの言葉を引用すれば、「平和に力をもたらす」ということだ。(Rebecca Levine, Amazon.com)