『傷天』屈指の名編をお見逃しなく!
★★★★★
『傷だらけの天使』も後半はどうしても亨が死ぬ最終回に注目が集まりがちであるが、最終回以上に面白い、忘れられないのはその二歩手前・第24話。市川森一脚本の中でも屈指の名作といっても過言ではないエンターテイナーぶり。綾部探偵事務所の仕事で、修が賭場のイカサマ師に扮するが、全てがうまくいくと思った矢先、事態は急転…という風に展開はいつもの『傷天』。
しかし、岸田森扮する辰巳は辰巳で賭けの最中にこっそりとではなく堂々とお札を懐に入れてるのが笑えるというか、これ普段修たちからギャラをピンハネする辰巳そのまんまで面白い。おまけになぜか眉毛を剃ってるのも笑える。最後、仕事は意外な人物の登場で失敗するのであるが、このあとがちょっとハード。ただそのフォローがきちっとあるのでホッとするが、全編中一番っていうくらいハードな回であったことは間違いない。
最終回、エンディングは必見。本編終了後、最後のクランクアップ映像の後、ショーケンはロケバスに置いてきぼりを喰らう。こんな遊び心も『傷天』の面白さ。最高だ。