井の頭公園。吉祥寺。たちばな荘、ではなく・・・富士荘。吉祥寺本町。
『ただ、おまえがいい・・・。』
『また逢う約束などすることもなく、「それじゃ~またな」と別れる時のおまえがいい。』
井の頭公園近くの吉祥寺に住んでいた。
『神田川』近くの寮から、『吉祥寺』に移り住んだ。
『俺たち』もどうでもいいことに熱をあげ、
なんでもないことに打ち込み、
結論のない議論を繰り返し、
現実離れした夢を見、
意味のない事にエネルギーを費やしていた。
今思えば短い間だったが、随分いろんな『旅』をした。
毎日が新しい旅の連続だった。
番組は週一だったけど、『俺たちの旅』は毎日作られていた。
俺たちの『カースケ』がおり、俺たちの『オメダ』がいた。
俺たちだけの『グズロク』もいた。
俺たちの『金沢碧』がいたし、俺たちの『森川正太』がいた。
俺たちのアパートがあり、俺たちの定食屋があった。
俺たちの銭湯があり、俺たちのコインランドリーがあった。
俺たちの坂を上り、俺たちの路地を入り、俺たちのベンチに座り、
俺たちの愛と、俺たちの夢を語った。
あれから・・・30年。
『俺たちの旅』。
あのころ、俺たちおっさんも、光り輝いていた。
エンディングのロールにこんな詩があった。
修学院大学?卒業の回だったか・・・。
『やっと卒業しました
たとえ
道はちがっていても
オレはお前を見守っている
それだけは
忘れないでほしい 』
俺たちの『俺たちの旅』も、まだ終わらない・・・。