マーカス・ミラー5年振りのスタジオ録音アルバム
ファン待望の5年振りとなるこの最新スタジオ録音アルバムには気になる2曲がある。今は亡きマイケル・ジャクソンに捧げたベース・ソロによるジャクソン5時代の名曲「アイル・ビー・ゼア」。そして、マーカスの叔父であるジャマイカ出身の名ジャズ・ピアニスト=ウィントン・ケリーの盟友でもあり、ウィントンと共にマイルス・デイヴィスの黄金クインテットのメンバーだった偉大なべースマン=ポール・チェンバースに捧げた日本盤ボーナス・トラックの「リバップ」。こちらもベース一本で素晴らしい演奏を聴かせてくれている。
勿論、その他のナンバーでも実力派若手ミュージシャンたちの熱演と共にベースの魅力をたっぷりと味わえる。83年の1stソロ『サドゥンリー』から約30年間に発表したスタジオ録音作品はこれまで僅か7枚。正に待望の1枚で、さすがマーカス、 ジャケットもカッコいい! (加瀬正之)