トゥイスタがソロとしての前作（1997年のギャングスタの名作『Adrenaline Rush』）をリリースしてから7年がたった。移り変わりの激しいヒップホップ界にあってこれだけの歳月を生き残れたということは、キャリアを3回繰り返すのに匹敵する価値がある。7年のあいだ、このシカゴ出身の早口ラッパーは成功を果たし、ギャングスタ的なトラックで熱心なファンを維持してきた。しかも、リュダクリスの『Word of Mouf』といった派手でコマーシャルなアルバムで見せた思慮深い姿を通して、新たなリスナーをも獲得している。

   リリースが遅れに遅れた本作は、それぞれのファンの期待に応えて両方の面を見せ、オールド・スクールをほどよくミックスしたトゥイスタのスタイルを、キッズを楽しませる定番サウンドとともに聴かせてくれる。ストリートのラッパーとしては、R.ケリーがプロデュースした落ちついたバラード「So Sexy」、8ボール、トゥー・ショート、生ける伝説のドン・“マジック”・ファンをフィーチャーしたプレイヤーのアンセム「Pimp On」といったトラックが並んでいる。だが、カニエ・ウェストのパロディをパロった「Slow Jamz」やハスラーのアンセム「Higher」（前述のリュダクリスをフィーチャー）のような流行に乗ったトラックは、このうえなくうるさい騒音を鳴らしている。（Rebecca Levine, Amazon.com）