インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

Colossus: The Rise and Fall of the American Empire

価格: ¥1,534
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: Penguin (Non-Classics)
Amazon.co.jpで確認
 「現在のアメリカは帝国――しかも特異な帝国だ」とニオール・ファーガソンは本書『Colossus: the Price of America's Empire』のなかで述べている。圧倒的な軍事力、経済力、そして文化的影響力にもかかわらず、米国は意のままに他国を動かすのに苦労している。その主な原因は、米国が帝国主義に居心地の悪さを感じているために、自らの力をもっとも効率のよい形で断固として発揮できないことにある。示唆に富んだ本書は、そうした米国の姿勢やその根強さの根源を主題に据えている。本書では、国内政治が外交政策に影響を及ぼす背景が解説され、その原因が次の選挙ばかりを心配する政治家たちにあるのか、あるいは「国家の安全よりも社会保障のほうを好む」国民にあるのか、といった検証が繰り広げられる。

 『Empire: How Britain Made the Modern World』の著者でもあるファーガソンは本書のなかで、アメリカ帝国が物や労働力、資本の自由な取引を積極的に担うリベラルなものであるかぎりは、何ら異議を唱えるつもりはないと述べている。さらに、「感染症を封じ込め、専制君主を退け、地域紛争を終結させ、テロ組織を根絶する」ための手段として、「21世紀にはいままで以上に帝国が必要になる」とも。こうした役割や行動を、アメリカができるだけ早い時期に自信をもって担えるようになることが好ましい、という。

   ファーガソンは、アメリカの根強い反帝国主義的衝動と大英帝国の姿勢とを対比させたうえで、自由社会、民主主義、開発、自由市場の世界的拡大というアメリカの掲げる外交政策を実現したいのであれば、大英帝国のような模範からもっと多くを学ぶべきだと主張している。また、真の変化を望むのなら、紛争地域に資金や民間人、軍隊を長期にわたって送るべきだとも述べている。第2次大戦後の日本やドイツではそうした戦略がとられていたのだが、現在のアメリカ国民や指導者の大多数にとっては、それは嫌悪すべき戦略なのである。資金や人員を限定的につぎ込んで、錯綜した責務を大急ぎで達成しようと奮闘するよりも、完全なアメリカ化が実現するまでは、外国文化に自らをすすんで融合させていくべきだ、とファーガソンは述べている。

   本書は全編をつうじて、アメリカの抱える独特なジレンマと、それが世界全体に与える影響を鋭く検証している。(Shawn Carkonen, Amazon.com)

切れ味やや悪し ★★★☆☆
 主張は題名から想像通り、米国は帝国と自己認識した
がらない帝国であるとの前提からの議論だが、読み終え
た後の爽快感、眼から一枚鱗が落ちたという感があまり
しない。欧州帝国と米帝国との相互比較も、牽強付会的
感ありで、やはり著者の説得力がいま一つなのだろうか。