モンタナの雄大な自然をバックに、父親に習ったフライフィッシングをとおして成長し、人生を学んでいくさまが描かれている。自然の完璧なまでの芸術性の前で、人が美しく生きるとはどういうことなのかを考えさせられる。モンタナの自然の美しさを存分に楽しめる作品でもある。森を流れる川のせせらぎや、水面に反射する日の光、言葉のつむぎ方など、全編をとおしてロバート・レッドフォード監督らしい詩的な感じが漂っている。(梅澤眞由美)