全てはここから始まった!
★★★★★
いや実際には違うんだけど、のちの巻を読むと、なぜ幻竜苑事件からコミックスがスタートしているかよくわかる。遠島寺美樹だ。
コミックスでは、主人公俊介のもう一つの顔、学園サイドに焦点が当てられている。そこに彼女は居るべきであり、居なくてはならないキャラだからだ。
おそらく、80、90年代に少年期を過ごした人たちにとって、俊介の苦悩と悲哀は、とても共感できるものであるに違いない。それくらいみんなが当たり前に持っていた感性を抱えて生きているという、そんな彼の側面を見つめ続けることになる、遠島寺美樹という少女との出会い編。
正直、原作のファンであるが故に、敬遠していたコミックス版ではありましたが、読んでみて驚いた。見事なくらい原作のイメージを損なわず、補足していた。
思わず原作を読み返してしまった一冊でした。