ナノ光学唯一の歴史的書物
★★★★★
著者河田氏の書き味は、いつも読者の心をしっかり捉えて、読者はまるで小説を読むが如く読み耽ってしまう(科学計測のためのデータ処理も同様)。出はじめは、スーパーマンとウルトラマンの違いから始まり、「超」の意味を教えてくれる。「超解像の光学」は日本で最初に発刊されたナノ光学の本であり、近接場光学に限ることなく共焦点顕微鏡やディジタル超解像、光メモリやリソグラフィー、X線光学にまで話は及ぶ。変形照明系や変形結像系などの古典光学も詳述されている。ナノ光学に関して、これを超える本は今後も出ないのではないだろうか。