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野球の国のアリス (ミステリーランド)

価格: ¥21,367
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
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野球の国のアリス (ミステリーランド) [Aug 07, 2008] 北村 薫
野球の国のアリス (ミステリーランド) [Aug 07, 2008] 北村 薫
図書室において欲しい ★★★☆☆
「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」ミステリーランドの第14回配本。
ミステリ好きならおぉ!と思える陣容が、子どもたちのために、読書の入り口を提供するためのレーベルで、どの作品も読んでいて楽しい。

北村薫さんのこの作品は、ミステリというよりもファンタジー。
不思議の国のアリスをモチーフに、鏡を通り抜けて裏の世界に迷い込んだ野球の好きな中学生少女の奮闘を描きます。

負け続ける人をあざ笑うための野球トーナメントが開催されていて、それに憤慨するなど哲学的な示唆にも富んだ作品で、語り口も柔らか。
直木賞作家の作品に小学生から触れてもらうためにも、ぜひ図書室において欲しいなぁ。
受賞おめでとうございます ★★★★★
 やはり私に北村薫は合わない

 内容はルイスキャロルの例のあれのパロディ的な

 北村さん野球好きなのでしょうか?

 野球のうまい女の子が、人を追っていくうちに反対の世界に来ちゃって、野球を頑張る話

 子供向けでしょうね 
 なんか昔の子供時代を描いた素晴らしい作品だと思うよ


 
ミステリというよりファンタジーに近い作品 ★★★☆☆
鏡の国で繰り広げられている野球の負け残り戦をやめさせるべく奮闘するアリスの姿が丁寧に描かれていて読みやすかった。特にアリスと五堂くんの言い争いや、五堂くんがアリスを侮辱されて怒るシーンがよかったと思う。ただ、ミステリというよりファンタジーに近い作品だったため、ミステリを期待していた私には物足りなかった。
小中学生諸君、心のやわらかいうちにぜひこの本を手にとってみてください。 ★★★★★

 野球少女のアリスは鏡の向こうへと迷い込む。そこは何もかもが左右逆の世界。そして中学野球にも少女が参加できる世界だった。彼女の学校は全国一の弱小チーム。アリスの参加で全国一の強豪校との試合に臨むことになるのだが…。

 北村薫の新作と聞いただけで迷うことなく手にしましたが、これは小中学生向きに書かれたファンタジー小説でした。すべての漢字にルビが振られ、おそらく小学3年生くらいから十分に楽しめるでしょう。

 北村薫はベッキーさんシリーズ『瑠璃の天』で時代を過去に移しかえつつも現代に対する疑問に直球をぶつける取り組みをしていました。
 この『野球の国のアリス』は、浮世離れした世界を舞台に、やはり同じく現代社会のうさんくささを斬り出そうとしているようです。

 「世の中の仕組みっていうのは、なかなか動かせない。参加を拒否すると、もう社会に対する反逆者扱いです。」(163頁)
 「世の中の流れは大きすぎるから、動き出したら一人でどうにかするのは難しい。」(278頁)

 こうした言葉から浮かび上がるのは、人間が主体的に生きることの大切さと難しさです。傷つくことを恐れるがあまり、他人と意見をたがえることを回避する日々。そこに安寧はあるかもしれないけれど、その安寧の中に本当の自分はいない。そのことを北村はかなり直截な表現で私たちに提示してみせます。

 アリスに投げつけられた誹謗の言葉に五堂が憤りを感じて反論をする場面は、中学生の言動としては成熟しすぎていて、北村の筆は少々書き込みすぎではないかと思わないでもありませんが、振り返ると小説の冒頭に「最近の若い子にはね、悲しい時は悲しい、嬉しい時は嬉しい、と書かないと通じにくいんだよ」(10頁)という言葉がありました。
 このことからも、この小説は最近の若い子のために、親切すぎるくらいに分かりやすく編まれた物語であるということが分かります。
お勧めジュブナイルノベル ★★★★★
宇山日出臣氏の遺したレーベル、ミステリーランドの新刊(第14回配本)です。
ミステリーランドは執筆人が豪華で、かつ曲者も少なくないので、麻耶雄嵩氏の「神様ゲーム」など、少年少女へのジュブナイルに見せかけた大人向けの本が結構ありますが、
この「野球の国のアリス」は純粋に、児童向けのジュブナイルでした。
ウサギさんが鏡の中に入っていくのを見てそのあとを追った野球少女アリス。
鏡の中の国では、中学生たちによる裏の大会――負けたチームが次の試合へ進み、最弱のチームを決定する戦い――が行われており、野球は下手な選手たちのエラーや酷いプレーを嘲笑して楽しむスポーツになっていた。
こんな状況を許せないと感じたアリスは、最弱チームのメンバーとなって、最強チームに戦いを挑み、裏の大会を消滅させるために戦う……というお話です。
このレーベルが箱入りのハードカバーであるせいで、結構なお値段なのが難点ですが、内容は十分に楽しむことができました。