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Symptom to Diagnosis: An Evidence Based Guide, Second Edition (LANGE Clinical Medicine)

価格: ¥6,123
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: McGraw-Hill Medical
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第1版の不満点を改善 ★★★★★
第1版での大きな不満点であった参考文献の記載や、インターネット上でしか見られなかった新たな章の追加分(高血圧、糖尿病、皮疹、HIV/AIDS、スクリーニングと健康維持)が記載されています。

第1版と同様、症候から診断に至るまでの過程で鑑別診断のrule in (SPin), rule out(SNout)に有用な病歴、身体所見、検査がまとめてあります。本来ならば臨床経験の中からしか得ることのできない、各所見の確からしさを数字で確認しながら実際に診療を行うことができ、今までは医療のアートとしてしか表現できなかった部分の一部を学習できるのではないかと思います。検査前確率を意識できるかどうかが、良医の条件の一つであるともいわれますが、この本は最も良いトレーニングの参考書となりえるのではないでしょうか。その意味では医学生から実地医家すべての方にお薦めできると思います。

その他細かな変更点としては、
・本のサイズが大きくなった
・皮疹のカラー写真(4P分)が追加された
・尤度比が高い所見に関して“fingerprint(FP)"マークが記載された
・内容がup dateされた(例:TBでのクオンティフェロンなど)
などがありました。

第1版からの不満点が改善されていて強くお薦めできると思うので☆5つにしましたが、第1版の日本語訳本『考える技術』では竹本先生のおまけの記載もとても役にたったので再度日本語訳が出版されるようであればそちらも購入したいと思っています。
診断学に関しては今まで出合った中で一番かも ★★★★☆
 同じLANGEから出ている「The Patient History」の後塵を拝するのではないかと、あまり期待をせずに手にとって見たが、それはよい意味で早々に裏切られた。寧ろずっとこちらのほうがpractical。
 23(+5)章とも、それぞれの症状を訴えるケース数例について、臨床情報を少しずつ小出しにしながら、鑑別疾患やその診断に関するエビデンス、各々の疾患についての治療法も含めた簡単なまとめが、とても平易かつ親しみやすい文章で書かれている。
 内科医が診断を考えてゆく上でもっとも大切なステップが手に取るように分かり、論理的に筋道を立てて物事を考えてゆくとはどういうことか、繰り返し示されている。
 もともとは米国の医学部3年生(つまりベッドサイドで学生医師として働き始める頃)向けに書かれたものとのことだが、日本の医学生や初期研修医ばかりでなく、全ての臨床家にとっても、知識の整理や診断プロセスのブラッシュアップに役立つ良書といえるだろう。
 ただ、豊富に示されるエビデンスの出典があまり載っていない点がやや難点か。しかし、それでもおそらく今までに出版されている診断学の教科書の中では最良と言っていい内容であり、教育・指導に際して上級医や指導医がそれらを補うことができれば、日本に於ける臨床教育もかなりレベルアップできるに違いない、と確信させるだけの本。

【追記】2007年7月に訳本が出るらしいです(『考える技術』という題名のもよう)。