何が良いかというと、パワーと太陽です。本のページは白黒のはずですが、この本は全頁が、極彩色に陽光が燦々と注ぐ熱帯写真集だったように感じられます。舞台は熱帯のスラムですから、きれいな場面ばかりではありませんが、強烈な陽光を公平に浴びて、熱帯に育つ貧乏のどん底の人々の、理屈ではわけのわからんパワーに圧倒され、なんだかわからないけど、この世に太陽がある限り生きていこう、という気持ちにさせられてしまいます。コンクリートジャングルに疲れているけれど、バカンスが取れない人にお薦めします。