最後まで読みたかった、残念です
★★★★★
「犬についての写真小説」という構想を持っていた久世さん。犬版の「十五少年漂流記」のような小説を書くつもりで計画が進んでいたそうです。久世さんの愛犬のポメラニアンたち三頭をモデルにして信州でのロケも行われました。しかしこの春久世さんが急逝。この小説が完成することはありませんでした。
写真小説の構想、多くの写真、未完となった小説などと共に、過去に久世さんが書いた愛犬たちのエッセイや対談などが収められた一冊です。
そのなかに奇しくも「私はある日、犬に埋もれて死ぬだろう」という文章があって、なぜか切なくなってしまいます。久世さんにとって恋人だった犬たち。ご冥福をお祈りします。