今後、これを超える図鑑がでるだろうか?
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草本3分冊、木本2分冊、しだ編、こけ編、番外の帰化植物と価格も高く、大規模な構成になってしまったが、日本の第一人者達が一同に会して記述、編纂した現在の日本の植物図鑑としての決定版。これに関わった体系的に見る事にできる多くの学者が引退、もしくは故人となってしまった現在、これを超えるような図鑑は編纂することはできないだろう。(市場を考えても出版不可能らしい)
植物学の研究者向けの図鑑らしく、検索表を充実し、分かりにくいポイントには線画で補足されていて、同定の助けとなるように書かれている。また、納められている写真図版も特徴を捉えた写真を基本的に全て、標本と対で揃えたもので後の検証にも耐えるようになっている。また、希少植物には撮影場所、生息地を大まかにして記載するなど、生息地保護にもさりげなく配慮している。