インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

<性>のミステリ- (講談社現代新書)

価格: ¥735
カテゴリ: 新書
ブランド: 講談社
Amazon.co.jpで確認
ジェンダー/セクシュアリティ入門 ★★★★☆
説明が具体的でとてもわかりやすく、「フェミニズムはちょっと」と敬遠気味の人が、ジェンダー(性差をめぐる社会的文化的関係)やセクシュアリティ(性現象)について、まず最初に読む本に適している。著者は、「男制/女制」に対して中立の立場をとっているつもりのようだが、「レズビアン」ではなく「ゲイ」のせいか、かなり「男制」よりの記述になっているので、☆ひとつ減点しておく。
性とはデジタルではなくアナログなのだ ★★★★☆
この本では4つの性差が紹介されている。
身体的な性差つまりセックス(男性/女性)
社会・文化的性差つまりジェンダー(男制/女制)
性的欲求の対象つまりセクシャリティ(異性愛/同性愛)
自分が男なのか女なのかという心の性、性自認の4つだ。

結局この4概念を説明することがこの本の根幹なのだが、
♂で超へテロセクシャル(つまり女の子大好き)の私にとっては
なじみの薄いセクシャルマイノリティの知識がたぶんに増えたと思う。

理論上は、女性器をもち、心は男性で男装するのだけれども同性愛つまり、
(ジェンダーカテゴリにおいての)男を愛する人もいるということだ。

しかし2の4乗だから16通りの性が存在すると早合点してはならない。
そのように16通りという規定からもうすでに偏見が始まっている。
これらの性の4つのカテゴリーを提示することによって
筆者が最も言いたかったのは
性とは個別的なもので濃淡がある(バイセクシャルがその際たるものだが)
本来はアナログなものなのだ。
その一方であばかれるのは
既存のジェンダーカテゴリーの男か女か(0か1)かという
デジタル的なものの見方が以下に全体主義的で暴力的かということだ。

TS, TG, TVなどに関する簡潔な入門書 ★★★★☆
トランスジェンダー、トランスセクシュアル、トランスベスタイトなどに関する基本的知識を得るのに適した書物である。著者は人間個人の既定の仕方を、セックス、ジェンダー、性自認、性志向のそれぞれにわけて考えている。これでいけば私個人は、生物学的なセックスは男、社会的役割たるジェンダーは「夫」であり「父親」である以上男であり、自らも自分を男と認めており、性的な志向は他の女性に向いているので、ほぼ100パーセント男性と言えるが、伏見によればそれも結局は社会的に構築されたフィクションに過ぎないということになる。

 以上の領域の境界を越えるトランスジェンダーの様々な例が簡単に紹介されており、チャートも駆使してわかりやすい。ひとづだけ文句を言うと「賢い読者はもうお気づきだと思うが」というような物言いをする著者が非常に多いが、伏見もその例に漏れない。私はそういうものの言い方は好きではない。悪しからず。