興味深い記事は35mmフルサイズデジタル特有の問題点をきちんと取り上げているところにありました。絞り開放端での周辺減光の問題です。デジタルカメラの撮像素子は入射光が垂直でないと減光する性質があります。フィルムカメラ時代にはほとんど問題なかったことですが、高級なLレンズが開放端では周辺光量不足という珍現象を生じる場合があるようです。Lレンズはデジタルに最適化された設計ではないのである程度は仕方ありません。
RAWモードでの現像処理により写真を美しくする技法の紹介は、目的がハッキリしていて良いと思いました。作画意図を明確にしているので読みやすいのです。作例を収めたCD-ROM付きで高価な本ですが、5Dの紹介本としては楽しめます。