レイヴ・アン・2・ザ・イヤー・2000 [DVD]
価格: ¥4,935
1983年、プリンスは新しいミレニアムへの展望を熱心にといていた。しかし、そうであったとしても『1999』がこんなにも予言めいていたとは誰が予想しただろうか? そして、プリンスが自分の言葉通りに今でも活躍し続けているということも。1999年最後の夜、家でケーブルTVの番組を観ようとしていたかどうかは分からないが、これだけは確かなことだ。ジ・アーティスト、(その時々の呼び方はあるがつまり)プリンスはこんなにも最高のパーティーを開いてくれるのだ。このDVDはケーブルTVでオンエアされた21曲全部だけではなく、舞台裏のインタビュー、そしてジミー・ラッセル、ラリー・グラハム(ベース)、ジョージ・クリントンをフィーチャーしたジャム・セッションも追加収録。プリンスがここ10年間、本質的な師と仰いできたファンク・マスター、ジョージ・クリントンは特に注目だ。ザ・レヴォリューションやニュー・パワー・ジェネレーションではフロントというだけの立場だったプリンスは、ここではむしろバンド・リーダーともいうべき存在になっている。伝説のメイシオ・パーカーやスライ&ザ・ファミリーストーンのメンバーらで混みあったステージで、プリンスは慇懃(いんぎん)な脇役として彼らを引き立たせる。スライ&ザ・ファミリーストーンの「エヴリデイ・ピープル 」ではバック・コーラスをつとめ、「アイ・ウォント・トゥ・テイク・ユー・ハイヤー 」では応援役までかってでる。さらにレニー・クラヴィッツ「アメリカン・ウーマン」や、ザ・タイムのヒット曲「ジャングル・ラヴ」「ザ・バード」のエネルギッシュなおふざけヴァージョンではステージを譲ることさえもする。しかしひとたびステージのセンターに立てば、そのパフォーマンスが衰えている気配は全くない。例えば「パープル・レイン」でのギターは、ここ何年かで最強の演奏といえるだろう。総じて、これは『サイン・オブ・ザ・タイムス』以来、最高のプリンス・ライブ・フィルムなのだ。(Dave McCoy, Amazon.com)