洋書。ただし、Stage4。オリジナルは有名な歴史ロマンスの大著ですが、これは外国人向けにやさしく要約されています。Stage1から3の本に比べると、字数とページ数は多くなっていますが、語彙と文法については難易度がいくらか上がっているかなという程度。

17世紀のイギリスが舞台。ヒーローがお姫様を救って悪者をやっつけるという、もっともよくあるタイプのお話しです。部分的にハラハラするところが何箇所かありますが、意外感のある部分はそんなに多くない。途中から筋がだいたい読めてしまいます。しかも、こんなんありえんだろう、という出来過ぎな展開がちらほら。

それなりには面白かったけれど、全体的には、まあまあかな。多読用と割り切って読むにはいいでしょう。

英国南西部の景勝地エクスモア。十八世紀の後半、この地の渓谷に盤踞するドゥーン一族は、略奪暴行を繰り返していました。父を殺されたジョン・リッドは復讐を誓います。ある日、渓谷に分け入った少年ジョンは、健気で優しい美少女ローナに出会います。数年後、逞しい若者に成長したジョンは、濃霧の中、ローナの救出に向かいます。二人の間には、さまざまな障碍が立ち塞がり、最後の最後まで、はらはらどきどきの連続です。

本書は、十九世紀の小説家ブラックモアの代表作を要約したものです。平明でやさしい現代英文で書かれていますから、物語を楽しみながら一気に読み進むことができます。