ページ数が少ない割には、実際によく使われる言い回しなどはちゃんと入っていて、いわゆるかび臭い表現などは含まれていないようです。また、独英双解になっていて、簡単なドイツ語での言い換えがされているのも参考になります。
しかし、造本にはがっかりしました。"Pocket Oxford"という名称から、比較的コンパクトな造本を期待していたのですが、全然ポケットサイズではなく、紙が分厚くてかさばり、気軽に手に取る気がしません。文字数の割には小さめのフォントが使われ、そのかわり無駄に余白が多いのも気になります。
内容が優れていても、手にとって使う気がしなければ辞書の価値は半減します。その意味で星三つにしました。

英語でのニュアンスの把握、英文法との違いの把握に役立ちます。ただ、新独検２級まではギリギリ語彙数的になんとかなりそうですが、準１級対策以上には無理があります。よって、新独検２級レベルをめざしている方、NHKの語学講座レベルの勉強に重心をおかれている方に利用価値があると思います。文法的な説明が通常の独和辞典に比較すると遥かに少ないので、そのような説明が不要な方々向きかと思いきや、そのようなハイレベルの方には語彙数が足らない。SpiegelやDie Weltなどの雑誌や新聞、また文学作品を読もうとする人には通常の独和辞典をおすすめします。