よくある「中年からはじめる○○」みたいなものと全然違います。
何しろ音楽への愛の量が桁違いに大きいのです。
特に音楽に関心のなかったこども時代から、まずはジャズの
スイングに魅了され、ヴェートーベンの交響曲でクラッシックに
圧倒され自分でも演奏するような気持ちでレコードを聴き
コンサートにでかけ、職場である学校でテナーとして合唱を
し「音痴なんてない」ことを生徒と実証し・・・
教育者、それもとびきりすぐれた教育者であるだけに、
自分をどうしたらいいプレイヤーに導いていけるのかを
思索し実践する過程がすごく面白いのです。
またいろんな演奏への感想が的確で納得できるし、
「音楽は小さいこどものころからはじめなければならない」
のでは? という世間一般の迷信を完全に打破してくれて
います。
私も憧れだったヴァイオリンをはじめました。
フルートもやってみようと思います。
著者が書いているとおり、楽器を演奏することは
羽のない人間が空を飛ぶようなこと「ではなく」
フルマラソンを走ったりエベレストに登るようなことで
しかるべき努力と鍛錬を重ねればできるようになること
なのだろうと思います。
世界にひとつだけの「自分の音」をかなでるのに
遅すぎることはないと、私も声を大にして言いたいです。
素晴らしいドキュメンタリーです。
「愛」をもって「喜び」をもって、音楽と遊びましょう!