抗癌剤の入門書として最適の一冊
★★★★☆
抗癌剤の一般論、分類、開発史等「概論」を勉強しようとしている人に推薦できます。宿命として情報がすぐ古くなるのは致し方がないとして、入門編としては非常にお手頃です。なかなかこのような良質の入門書がない領域ですので。
残念なのは、各論執筆者の構成で各章の記述に統一性がなく、例えば構造式が一切示されない領域があるなど、網羅的な中でも少し片手落ちが見受けられる点。個人的には、視覚的に比較し易い構造式の挿入がもっとあった方が、テキストとしてさらに有用となったのではと思う。
改訂版を出されるなら是非、全薬剤の構造式と、最新の分子標的薬まで網羅した構成で。