ファンタジア [DVD]
価格: ¥2,940
斬新な点はいくつかあるが、とくにアニメーションと立体音響の使い方がきわめて革新的だ。初めて公開された1940年から数十年の時が流れたが、この意欲的なディズニー長編映画はまったく色褪せていない。ディズニーのアニメーターたちが解釈したクラシック音楽が、シュールなファンタジー、遊び心のある現実逃避を生みだした。レオポルド・ストコフスキー指揮、フィラデルフィア管弦楽団の演奏でつづる8エピソードには、チャイコフスキーやムソルグスキー、ストラヴィンスキー、ベートーヴェン、ポンキェッリ、バッハ、デュカース、そしてシューベルトの曲が使われている。どのエピソードも同じ高水準で映像化されてはいないが、「禿山の一夜」「魔法使いの弟子」「組曲:くるみわり人形」などは、ため息をつくばかりの美しさだ。アニメーションも多彩で、絶妙で繊細な技術を使用した部分も、すさまじく大胆な映像もある。ディズニーのキャラクターたちが変身をとげた瞬間、動きと色彩がスクリーンで爆発し、お仕着せの約束事など吹き飛ばしてしまう。細かな作りとあふれる色彩は本作品独自の特色で、さらなる先進技術を駆使した映画に比べてもひけをとらない。(Rochelle O'Gorman, Amazon.com)