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Demon-Haunted World: Science as a Candle in the Dark

価格: ¥1,693
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: Ballantine Books
Amazon.co.jpで確認
科学の精髄についての思索 ★★★★★
 カール・セーガン氏については、兄弟が読み残した「COSMOS」上巻が家に残っていて、何年か前に読んでみて面白く思っていたのだが、最近この著書を古書店で見つけたので読んでみた。今はハヤカワ・ノンフィクション文庫から出ているらしい。

 上下巻全二十五章、七百五十ページ余の著作だが、一旦読み始めると止まらない面白さがある。上巻はどちらかといえば疑似科学周辺の話題が多く、下巻では公教育や政治も関わった議論が多くなっていく。

 上巻については、疑似科学、ニューエイジ、カルト、原理主義神学などの教説というか手管を指摘して批判すると同時に、その教説を広める人々や信じる人々の心理にも思いを広げ、その心情を斟酌して理解しようという姿勢が目立つ。単に否定するのではなく、それぞれの人たちの世界観を理解しようとするところがよくある疑似科学批判とは違う。とはいえその批判に手心は加えていないし、その過程で科学的思考法も明らかになる。上巻最終章の第十二章では、疑似科学周辺の話題を見切るためのポイントが列挙されている。今までにも疑似科学周辺の世界にハマった人といくらか関わってきたが、彼らにこの内容が伝わればいいのにと少し思う。個人的には、第九章の内容がとても怖く感じた。

 下巻については、他の人と同じように公教育の部分には考えさせられた。教育については全ての大人が経験者なので何でも言えてしまいそうに思いがちだし、実際いろんな意見があるが、教育を受ける側にしてみればいつでもはじめての経験だし、その子供たちに教える側もいつでもはじめての経験になることがなかなか見過ごされてしまう。一方で教育の果実を受け取る側を考えてみるとそれは圧倒的に企業の側で、やがて巡り巡って財やサービスを受け取る消費者もそれを受け取るのだが、その媒介者である教育者には薄給しか与えられていないのも、見過ごされているように思う。自分でお金を稼ぐようになると人は変わろうとしないのが普通なので、未来の地域社会や国や世界ををよりよいものにするために子供たちの教育はとても重要だと思うのだが、著者はその重要性を上手く表現していて、感動した。教育が自由への道だというのはマイルス・デイヴィス自叙伝で言っていたことと似ているが、そうである世界を信じたいと思う。

 色々な科学啓蒙書の中でも、科学自体の大事な精髄を説いているのではと思った。
笑える話。 ★★★★★
本の中で、アメリカは先住民族の隔離政策や虐殺を無視して勇敢な開拓者の歴史として描いていると述べ
日本は残虐行為を無視して、第二次大戦はアジアの植民地主義から開放した戦争だったと教えていると述べ
これは科学ではなく、きわめて恣意的な基準で歴史を読み解いている証拠だと断じている。

しかし私は第二次大戦を植民地解放の戦争と教わった事はないな。
日本の状況についてよく知らない人が一方的に書きたてたとしか考えられない。

しかし何れにしても、歴史とはそれぞれ自分たちが正しいと主張しているものだと明言している。
これはその通りだと思った。

歴史家は、自らが偏っている事を自覚しながらも、出来るだけ公正に描かねばならないと本には紀元二世紀ごろの歴史家の言葉を引用して書いていたな。

まったくその通りかもしれないが、しかしアメリカ人に言われたくはないとは思ったな。

だが、本の中で、現在のそれぞれの社会情勢や政治などに左右され
科学とも呼べないエセ科学が流布している事実に触れています。
これは本には書かれていませんが、読んでいるうちに日本で厚生労働省が中心となってメタボリック追放運動が行われた時の事を思い出しました。
メタボリックは心臓疾患や脳血管障害などのリスクを高めるから、それを追放しようと政府が取り組んだ事ですが
一時期盛り上がったあと、急速に下火になった。
統計的にやせすぎている事より、メタボリック気味の人の方が長生きである事実などが指摘されたからです。
確かに心臓疾患や脳血管障害のリスクは肥満気味の人には多いが、免疫機能はむしろ肥満気味の人の方が活性化しているので
実際の長寿は少し肥満気味の方が長い事が指摘され始めると、途端に誰もこの問題を取り上げなくなった

そしてこの運動で発生したであろう、膨大な利権について、そもそもなぜ、厚生労働省が突然にこんな運動を始めたか
そうした事は一切語られる事はなかった。

世の中、見え透いた嘘であっても、それなりの機関が発表し。
恣意的に選んだデーターだけ公開すれば、ほとんどの人が何となく信じてしまう
そんなよい証拠でしょう

著書には、同じような例が、アメリカを中心にいくつも紹介されています
読んでみる価値が十分にあるでしょう
もっと早く読めばよかった ★★★★★
最も影響を受けた本の一つです。
以前は、50%以上の確率で、UFOの存在、血液型による人の性質の違い、星座による人の相性の良し悪しなどを信じていましたが、目が覚めました。
もっと早く読んでいたら、人生が少し変わっていたかもしれません。
未読の方は、是非一読されることをお勧めします。
じっくりと読みたい ★★★★★
プラトンの時代のおばかさんは偶数、奇数の区別もできず、夜と昼の区別もつかなかったそうですが、さすがに今の人はどんなおばかさんでもそんなことは知っているでしょう。
今はそれだけ覚えることも増えてきて、知識も氾濫しているのでだまされやすいのです。
経済だけでなく知識格差が広まっている今、特に自己防衛のために読んでおくべきでしょう。

頭にすっと染み入る文章です。
最近売れている本のように、すぐに手に入る「わかりやすさ」を求めず、あせらずじっくり読んでほしいと思います。

カール・セーガン博士の死去は大きな損失です。
愛を感じる本 ★★★★★
この本の主内容は、いわゆる疑似科学についてだが、それだけではない。

科学に対する愛、疑似科学に対する愛(疑似科学も、本物の科学も、動機は変わらないそうだ)、民主主義に対する愛などが感じられ、類書に比べて、面白いというよりは、情熱を感じる本だ。

したがって、類書を読んでいても、この本は十分楽しめるので、星5つ。