第２巻の中ではメデューサの話が印象的です。じつに可愛く描かれているんですね。アテナの神殿でポセイドンと逢引しアテナの怒りにより髪の毛が蛇の化け物に変えられてしまうのですが化け物に見えないです。

あとはセレン、エオスの恋物語。エンデュミオンを老いさせないために永遠の睡眠をとらせなければならなくなったセレン、ティトノスをゼウスに頼んで不死にしてもらいながら不老をお願いしなかったために年老いて干からびても死ねなくなったというエオスの悲劇。実に印象的です。

　ギリシア神話を漫画で書いたシリーズです。
ギリシア神話を読みたいけど、専門書だと、たくさんの登場人物が多すぎて、途中で挫折した人にはオススメです。
私もこのシリーズを読む前に、ギリシア神話の専門書を、途中で挫折したので最後まで読めて良かったです。
　ギリシア神話の入門書には最適だと思います。

深遠かつスキャンダラスなギリシア神話の世界。 登場する神々たちの行動は、主に被害にあう人間たちにとっては、時に理不尽であったりもするのですが… すべての登場人物が魅力的に感じられるのは、里中満智子風の味付けのせいでしょうか？

原典に忠実でありながらも、魅惑的なストーリー展開、万人に好まれる絵柄、魅力的で安定したペンタッチ。美男美女は皆同じ顔という漫画家さんも多いですが、里中さんは人物の描き分けも巧みです。
膨大な数の人物が登場するギリシア神話の漫画化としては、これ以上の作品はまず望めないでしょう。

私は単行本も持っていますが、文庫版も購入してしまいました…