この本の面白いのは、単に現在の旅を描くだけでなく、大学生の頃(1972年)に友人キャッツと2人、ヨーロッパを同じようなルートで回った時の思い出を随所に織り交ぜているところです。今の旅も昔の旅の回想も、面白い出来事が満載ですし、ヨーロッパの国々に関して、擬似的とはいえ見聞が広められます。
著者は、回っている国々についての独断と偏見を隠さずに書いている感じなので、これを読んでヨーロッパを知った気になってはいけません。読みながら、自分自身の持つイメージと比べるといっそう面白いでしょう。