本作より昭和シリーズは、子どもたちの冒険譚を軸としながら、そこにガメラの勇姿を織り交ぜた勧善懲悪のキッズ・ムービーという内容に統一されていく。また海外輸出を意識し、必ず外国人少年を登場させるという措置が取られるようになったのも本作から。ただし、昭和シリーズならではの怪獣造形の独特なおもしろさはますます際立っていき、ここでもイカなどの軟体生物をモデルにしたとおぼしきバイラスの造形が秀逸。なお、後に『でんきくらげ』など大映セクシー路線のシンボルとなる渥美マリが、ガールスカウト姿で登場しているのがうれしい。(的田也寸志)