ジーンシモンズ自伝の方を先に読んでいたので、
内容に驚きはありませんでしたが、
彼らの破天荒なロック人生は、庶民の私には
理解しかねます・・・・
ただ、生き馬の目をぬく(!?)アメリカのショービジネス
の裏側を知り楽しめたし、ますますファンになりました。

冒頭からそこはかとなく漂う、ＫＩＳＳに対する筆者の「気持ち」が・・・。
なんというか・・・言っちゃなんだけど、悪意のような匂いがします。
いきさつを考えれば仕方ないのでしょうけれど、それが終始ついてまわるので
読後感はよくありません。
ＫＩＳＳ好きなら「ふーん」と流せることだけど、ＫＩＳＳをよく知らずに
これでＫＩＳＳを「知った」と思われるのは、どうもなぁ・・・という感じ。
ま、ある一時代の、ある側面からの資料と思えばいいのかもしれないけど。

「一応」資料としてなら持っててもいいかも。
ジーンの自伝とあわせて読むといいかも。
しかし、基本的には著者の「そこはかとない悪意」がにじんでいて、あまり読後感はよくありません。
デビュー当時からＫＩＳＳと苦楽を共にしてきたファンは「ふーん」と読めると思うけれど、ファン歴の浅い人にはイマイチオススメとは言いがたい・・・。

７０年代KISSはとても多感な時期にミステリアスで、とても魅力的でした。聞くことが禁断の実を食べるような後ろめたさを思い出します。
今でこそ発表できる、黄金期のKISS、想像はしていたけど、やはりハチャメチャな生き方にKISSそのものを感じました。再来日が楽しみです。