考えましょう
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かつて神戸大学にて教鞭を執られていた著者が初学者向けに分かり易くしかもレベルは落とさないと言う素晴らしい本です。我々の身近な暮らしと景気とを関連づけて解説されています。「小泉・竹中”なんちゃって構造改革”」が日本経済と景気にどれだけの影響を与えたか、世界規模になったサブプライムローン問題にも触れています。本書を読めばこの問題点がどこの有り、我々の問題意識を高めてくれますし、その視座を本書は与えてくれます。また、今後現役世代が背負うことになる財政赤字についても触れられています。この赤字を何とかしなければ見せかけの景気回復ではなく本当の景気回復はなされないことにも触れています。非常に示唆に富む本です。分量、質、価格とも問題ないです。