4作出版されている中では最も”聖典”に出てくる英国の独特の暗い陰鬱な雰囲気を楽しめる作品が多く収められている。とりわけ古代遺跡の発掘に関する「アドルトンの悲劇」は「バスカヴィル家の犬」などに通じる、暗い雲のたれこめた英国の田舎の風景を彷佛とさせてくれていて、
”聖典”の雰囲気を楽しみたい方にはお薦め。レビュアの「感情の起伏は激しいけれど滅多に表にはださない」ホームズ魂に最も近いホームズの姿が見られるのがこの第3集だと思う。トムスンのシリーズでは一番すきな一冊。