この小説の人気のポイントは、前編からの女性主人公の一人、Catherineのキャラクターのおかげなのではと想像しています。彼女は、他のシェルダン小説の女性主人公達に比べて共感しやすい、“普通っぽい”キャラクターです。とびきりの容姿と知性を持った人ですが性格は純朴で、時々ドジだったり、自分で空回りしちゃったり、コメディ・リリーフ的な存在でもあります。安心できる男性を大切に思いつつ物足りなくて、個性の強い強引な男性を愛してしまうところも、なんだか「わかる!」。他の登場人物があきれるほど強烈なので、彼女の存在はホッとさせてくれますし、男性なら守ってあげたくもなるのではないでしょうか。
英語も易しく読みやすいので、フィクションの世界にどっぷりはまってひたすら楽しみましょう!(展開の不自然さとかご都合主義な点は、このさい無視!)。下手なハリウッド映画よりは面白いですよ、きっと。
この本の大きな特徴は、主人公一人に視点を絞った一人称の話ではなく、あらゆる登場人物の視点から物語を構成しているということです。そのため、この物語をいろいろな人間の角度から見ることができ、よりストーリーを盛り上げてくれます。あるいは、この話における人間模様を目の当たりにするということになるでしょう。
本当に単純に面白い本です。この本はシェルダンが以前出版した本の続編だそうですが、それを読んでいなくても楽しめました。是非読んでみてください。
舞台設定は、明りょうであり、物語は次々と展開します。前作のような深さはなく、ついでに書かれたような感じはしますが、大変楽しませてくれます。
前作とは違った意味で面白く、前作を読まれた方は、これも読まれたら良いと思います。すごい作品を読んだという感じはしないかもしれませんが、楽しませてくれる小説です。