他の　Danielle Steel　の小説と同様に、読みやすく、それなりに盛り上がりもある小説です。ナチの統治下のドイツの様子にも言及していて、興味深く読み進むことができます。
　しかし、とってつけたような、論理的にはあまり納得できない結末が、気に入りません。（ある程度予想がつく結末でもありますが）

　興味深い背景の中に、登場人物をうまく描写しているだけに、もう少し論理的にも納得できるような話の構成にしておいてほしかった．．．．　少し残念。
　でも、読んだことを後悔するようなことはないと思いますよ。

ヒトラーのむごさは，ユダヤ人だけではなくそのすべてのドイツ人の人生をも狂わせることになったところにあると思う。この本を読むまで私にはドイツ人が受けたダメージを考えたこともなかった。しかしこの本を読むことによって心の奥深さや，愛という物の考え方，家族愛など人間としての真実を教えられた。と同時に戦争はドイツ人だけでなく，当時のすべての人たちに，ありとあらゆる形で影響を与えたのだということが理解できた。ダニエル・スティールの本はよく読むが，英語もわかりやすく，通勤時間を含めて2日間で読み上げてしまった。480ページがとにかく短く感じた。最後もそうだが思わず涙した場面も多く，感情移入してしまう自分が不思議だったが，最後まで読んでもう少し続きが読みたいのは私だけではないと思う。とにかくおすすめの一冊です。