Tonyの思考回路が辿れる
★★★★☆
ZapposのCEOであり、170万人以上ものTwitterフォロワーがいるTony Hsieh自らが著した自叙伝的な本。ハーバード大を卒業後、LinkExchangeというインターネット広告会社を創業し、マイクロソフトに売却した資金を得て投資活動をするが、投資先の一つであったZapposを成長させることに注力していくことになったTonyの思考回路が辿れる。一時は極めて厳しい経営状態だったときのTonyの心理描写も生々しい。また、Amazon.comに買収されることになった経緯も興味深い。Zapposは際立った顧客志向の会社であることで有名であるが、コアバリューについての考え方は多くの記載があるものの、石塚しのぶさんの「ザッポスの奇跡」のように、日本企業が読んですぐに役立つ顧客志向のエピソードが満載という本ではない。そういう意味で4つ星としたが、Tonyのことをもっと知りたいと思う読者には5つ星である。