不遇な環境に育ち,母親と価値観を異にするヒロインは,自分自身の足で,人生を切り開いて行きます。逆境や周囲の不幸にもくじけない強いヒロインですが,心の中に空虚を実感するようになり,そして…
平易な英語であり,読み手は飽きることなく,少しいい気分にもなれるという,この著者の小説に共通する美点を備えていると思います。
当時の大学のキャンパスの雰囲気もよく書き込まれていて,時代背景に興味がある方にも推薦できる小説です。