リアルタイムのファンからすれば間違った考えなのかもしれないが、中村雅俊といえば長髪、下駄、ジーパンというイメージがやたら強い。既に時は70年代末期だったとは言え、70年代哀愁フォーク路線を見事に体現していた。
このCDでも一応初期のベストと銘打っているが、実際前半部分と後半部分とでも大きく曲調が異なる事に気づいた。しかも両方とも異なる長所を持っているのが素晴らしい。前半はフォークギター等をメインとした哀愁フォーク路線で後半はデジタル楽器を多用した少し大人な路線とでも言うべきか?特に前半部分は「ふれあい」「俺達の旅」を筆頭に大半の曲が記憶にあった。まだ幼稚園にもなっていない年頃なのに、なんと言うインパクトか。個人的には心の色が一番お気に入りだ。
後半は前述した通り、クリアーなデジタル楽器が冴える大人な雰囲気の曲調で素晴らしい。しかも、大半が私好みのマイナー調楽曲と来れば言う事無しだ。やはり、私が好むする林哲司、鈴木キサブロー等の実力作曲家による所も大きいか?また桑田圭祐提供「恋人も濡れる街角」最初は、ノーマークの曲だったが、聴けば聴くほど味のある曲に思えてきた。正に大人な哀愁ポップスだ。雨の都会が浮かんでくるようで、流石桑田だなと思った。
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それはオリジナル(当時のシングル)は随所で微妙に音程が
はずれていたのですが、この収録版ではその「音程はずし」が
明らかに修正されており、音程が合っていました。
この曲に限っての話ですが、おそらくCDで収録される盤は
全てこのバージョンと思われます。
「当時のオリジナル」が聴きたいという事にこだわるのであれば
選択肢は当時のシングル盤のみという事になります。
完成度はもちろん新録版の方が良いと思いますが、
多少の音程ズレも昔からのファンにすれば「雅俊さんらしさ」なので
私は当時のオリジナルの方が良いと思いました。