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モンゴル現代史

価格: ¥8,820
カテゴリ: 単行本
ブランド: 明石書店
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モンゴル人歴史家による二十世紀史と、戦後の対日公式交流史 ★★★★☆
 モンゴル現代史の専門家ツェ・バトバヤル氏による政治史を軸とした同入門書。第一部:二十世紀のモンゴル史(一九九六年に出版された英語版の和訳)と、第二部:モンゴルと日本−戦後の半世紀をふりかえる(モンゴル外務省公文書に基づく公式交流が中心)、の二部構成。モンゴル現代史で常に深く思いを馳せるのは、著者が「モンゴル革命史上の分岐」の年と位置づける一九二八年以降、コミンテルンとソ連共産党主導による社会主義化で“犠牲”となった人々です。その極めつけは当時モンゴル人の教育・文化・信仰にわたる精神的支柱であったラマ僧の大量粛清。犠牲者たちには「日本帝国主義のスパイ」のレッテルが貼られました。またこれに遡ること一九一一年、清からの独立を果たし聖俗両面の権威に立ったボクト・ハーンの政権が、しかし統一モンゴル形成を逸し、後に民族が本国・内蒙古・ブリヤート・トゥバなど諸国分割の運命を辿る道程。モンゴル政権は一九五〇年代に対中接近するも、計四十六年間にわたり独裁を司ったチョイバルサン(一九三九−一九五二)とツェデンバル(一九五二−一九八四)がソ連人夫人を得、ソ連留学とロシア語熟達が上層特権階級のブランドとなる戦略も手伝い終始ソ連寄りに。後半の対日関係では、ソ連に続いて第二次世界大戦に参戦したモンゴルは、一九七二年に両国間の戦争終結を宣言し国交樹立。当時の外交努力もあり日本の「戦争賠償」は規定せず、代わりに日本からの潤沢な経済協力が一九七七年のカシミア工場建設への五十億円無償援助を皮切りに始まります。なお明石書店は差別・人権問題を趣旨に置く出版社です。