美人コンテストの導入がアメリカ起源と言うことは知っていたが、美人コンテストの開催や形態がアメリカニズムの受容と密接な関連があることは改めて新鮮な驚きでもあった。また、玄人から素人への美の基準の変化、消費対象の男性ら女性への変遷、男と女の美のとらえ方の違い、美人コンテスト反対に潜む封建制への回帰などいろいろと楽しめる記述が多かった。
明治から現代への風俗史の一面をよく捉えた書として一読の価値があると思う。