顕微鏡ユーザー必携の書のひとつとして
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共焦点顕微鏡を用いた染色写真などは、論文・ポスターにおいて非常に効果的な図となるだけでなく、視覚的にもアピール度は高い。それだけに、共焦点顕微鏡ユーザーであれば誰しもが「できる限り綺麗な図を撮りたい」と望むであろう。
本書は題名こそ「初めてでもできる〜」と名打ってはいるが、内容は極めて詳細・多岐にわたっており、初心者に限らず、日常的に共焦点顕微鏡を使いこなしている方にも非常に有益なものとなっている。
共焦点顕微鏡のメカニズムや理論的な背景はもちろん、「より綺麗に」「より効果的な」図を得るにはどうしたらいいのかを、ケースごとに詳しく述べてあるのが圧巻。また、撮影した画像の処理についても詳しく述べられているので、参考になるものは非常に多い。
プロトコールとしても使うことが可能であるし、いざという時のFAQとしても利用できる価値の高い一冊。オールカラーで、内容の割りに値段は非常にリーズナブルだと思われるので、共焦点顕微鏡ユーザーの方にぜひ購入をお勧めする。