筆者は人生を占める三大要素をモノ・カネ・時間に置き換えて、持論を展開する。
冒頭に引用される、ローマの哲学者セネカの言葉から導かれる「あなたは生活を築こうとして失っている」の言葉にドキリとさせられる人は多いのではないだろうか。
“ポートフォリオ”とは元は折りたたみ式のカバンのことだったが、最近では金融資産の選択方法として使われることが多いらしい。
つまり、「人生後半戦のポートフォリオ」とは自分の持っている資産(人生の残り時間)をどのような割合(モノ・カネ・時間)にしたら、『最も利回りがよく、手元不如意にならず、かつ安全か』を考えること、となる。『・・・』の部分は人によって異なるし、意味の幅も大きく振れることだろう。人生において大切なものが人によって違うように。
ただ、この地球上で誰の上にも等しく与えられるもの、それは1日=24時間という意味での時間だけなのだ。そして、それにどんな意味づけをするのかは、本人以外の誰にもできないことなのである。