テレビを中心とする日本のマスコミは、大体が反米論調になりがちだ。それが行き過ぎるとどのような状態になるか、隣の韓国の状態を見れば一目瞭然。朝鮮戦争(動乱)では、大韓民国を守るために、アメリカはアメリカ人の血を流し3万人以上の戦死者を出した。
しかも、朝鮮戦争をしかけてきたのが北朝鮮だということも、ソ連崩壊後の外交文書公開で明らかになっている。祖国を命を賭して守ってくれた国に対して、反米を煽るとどのような結果になるのか。
日本は、絶対にそうなってはいけない。そのためにも、多くの人にこのような書籍を読んでもらいたい。
アメリカは多様性の国なので、政権内部でも様々な意見があり、社会においても、ベトナム系・中国系・ロシア系・キューバ系に到るまであらゆる民族が共存し、国民一人一人の出自や文化が全く違います。そのアメリカ国民の圧倒的多数が支持したからこそ、アフガンやイラクでの攻撃が実行された、それだけアメリカ人にとってテロリズムが身近な脅威になっている、そのことを理解する必要があると思います。
イスラム原理主義テロリストが民主主義そのものを敵視している以上、テロに対する米政府の危機感を、日本も共有しない訳には行きません。戦争を始めとする米国の政策に賛成するにせよ反対するにせよ、対テロ戦争下にあるアメリカを理解する必要がありますし、その現実を無視した反戦・反米論調には説得力が無い。主観的、保守的な記述や、反米論者に対する感情剥き出しの表現が所々ある点は少し気になりますが、非常事態のアメリカを理解する上で本書は最適な1冊ですし、同時に必要不可欠とも言えます。
保守派が「反米保守」「親米保守」の二極に分裂したのは一昨年、
同時多発テロが発生してからである。このテロについて、現在反米保守の小林よしのり氏は、自らの「戦争論2」の第一章で「その手があったか」とコメントし、波紋を呼んだ。
その後、イラク戦争が起こり、両極の対立は明白となり、反米保守の小林氏と西部邁氏は「つくる会」から脱退し、前者は「戦争論3」等で今回の著者である古森・田久保両氏をはじめ、「親米保守ポチ」を攻撃した。これが流れである。
この本は小林、西部両氏の共著「アホ・腰抜け・ビョーキの親米保守」に対抗する意味も含めて著されたものである。著者二氏の意見は誠な正論であり、説得力もある。元来小林氏の意見には矛盾があると私は思っていた。その点については今は語らぬこととするが、この本に対し小林・西部両氏がどんな反論を展開するかが面白い。
そう思っていたら月刊誌「諸君!」が田久保氏と西部氏の対談を載せた。なかなか面白いので是非見て頂きたい。
行方不明となっていたフセイン元イラク大統領が哀れにも捕まった。これは平成十六年の米国大統領選にも大きく関わるだろう。今後大量破壊兵器が見つかれば、反米保守派は沈むだろう。