新人、ベテランと分ける意味はないが、物語を語る展開や読者をひきつける力は凄い。
壮大な話ではなく、身近な世界に恐怖の要素を挿入し一旦物語に触れた者を飽きさせない。
ネタをばらす訳にはいかないので詳細は書けないが、自然な状況から始まっていき、気が付けば登場する怪異現象を受け入れている。
ふっと、背中越しに誰かに覗かれている視線を感じている自分に気が付く。
残念な事に、設定がある意味特殊な状況と言う部分があるので、全ての人の日常に侵入し日常的なものの延長として恐怖が植え付けられると言う事はない。
これで設定が誰にでも共通するような物であれば、完璧なホラー小説になるだろう。
小説版「リング」が好きだった人にはお奨めします。
映画版が好きだった人にはどうだろう?まあ興味があれば読んでみたらって所かな。