C・イーストウッドの短編ドキュメンタリーも必見。真摯な映画です。
★★★★☆
ラグビーのワールドカップ、という耳慣れない大会名を聞いたのは、確かこの第3回南アフリカ大会くらいからだと思う。2010年には世界最大のスポーツの祭典・サッカーワールドカップも開かれたし、N・マンデラが成し遂げた成果は果てしなく大きい。もともとマンデラが「M・フリーマンに自分を演じてほしい」と言ったことから始まった作品であり、モーガンが指名したのが盟友・クリントだったという点で、本作の成功は間違いがなかった。クリントの近作はどれも「淡々」としている。決してつまらない訳じゃなく(オスカー作品賞ノミニーの常連監督だからね)、事実を粛々と描くところが凄いのだ。だから本作も素直に感動できる。マンデラの政治的ナントカとか、ロケ地であるヨハネスブルグの問題(世界で最も治安が悪い都市といわれる)とかはあえて挟まず、ラグビーを通したマンデラの人生観に絞ったことが成功の要因だろう。インビクタスは日本語でいうと「不屈」という意味だそうだが、27年間も投獄された鬱憤を、ラグビーの知識習得から始まり、ラグビーを好きになり、一ファンのようにスプリングボクスのユニフォームを着て決勝を観ることで国民全員と晴らす。このスポーツマン精神こそ我々も見習わなければいけない。特典映像にはインタビューやメイキングがHD収録されているが、注目はSD収録のクリントのドキュメンタリーだ。時間は20分強だが、ユニヴァーサルからワーナーに移籍した後の40年間を、バーバンクのワーナースタジオ内を巡りながら回顧していくという味なもので、映画ファンは必見である。現地に行かないと味わえない「スタジオツアー」の雰囲気が居ながらにして楽しめます。星は4つ。
クリント・イーストウッドは大好きだが…
★★☆☆☆
まず大統領の家族描写は、あれで終わりでいいの?
問題提議されて放置したまま終了、ちょっと物足りない。
南アフリカチームのチェスターはもっと焦点を当てて活躍させるべきじゃないのか?
怪我から復帰した後、特に何も語られず、え?チェスターを登場させた意味は?となってしまった。
マッド・デイモンは試合中に活躍してないよね、
ラグビーの試合の部分がチーム全体を表現して、個人をうまく表現できてない気がする。
全体的に中途半端で、試合で勝利しても感動がなかった。
漫画のような劇的な展開を期待する人には向いてなく、
リアリティを追求した映画が好きな人にはオススメかもしれません。
う〜ん、今まで弱かったチームが何故、急に強くなったのかもっと描写して欲しい。
自分はスラムダンクみたいな熱血スポ根が好きなので…。
イマジン
★★★☆☆
ジョン・レノンの「イマジン」を彷彿させるテーマであり好感は持てる。
物語は実に静かに淡々と進行してゆき、非常に地味な作品ではある。
平和への熱い情熱に感銘を受けたが、ちょっと単純に描きすぎだと思う。
しかも全体的にパワー不足は否めず、あまり印象に残らない作品であった。
多くの人に見てもらいたい!
★★★★★
今さらスポーツの感動がどうだとか話しても始まりません。
信念とそれ以上に相手を許す強さを持った人が起こした奇跡の物語です。
他のレビューも多くありますので細かい事は言いませんが知ってもらいたい真実があります。
ゲーム性ではベースボールやアメリカンフットボールもおもしろいと思いますが、このような映画は出来ないと思います。
素晴らしかったです。
充実の特典映像
★★★★★
私はDVDプレーヤー内蔵のプロジェクターをメインで使っており、ブルーレイはパソコンでしか見られないので、映画本編の視聴はDVDが中心です。
しかしブルーレイ盤にのみ収録された特典も非常に見ごたえがあるので、本作のブルーレイとDVDのセットでの販売は喜ばしいです。
ブルーレイ盤のみの特典「インムービー・エクスペリエンス: 95年当時の南アフリカを語る」は、
本編を再生しながら小画面で関連映像を表示させられるブルーレイならではの機能を生かした特典で、
本編に合わせて監督のイーストウッドほかスタッフたちのインタビューや、メイキング映像が表示されます。
さらに映画に登場する、マット・デイモンが演じたラグビーチームの主将ピナール氏本人、
そしてマンデラ氏のもとで働いていたスタッフや元SPの方までもが、当時の出来事についてコメントします。
映画と当時の南アフリカの社会についての理解が深まる必見の特典と言えると思います。
特典「モーガン・フリーマン:マンデラとの出会い」では、モーガン・フリーマンが役作りについて語ったり、
マンデラ氏本人と会談する映像が含まれています。この特典もブルーレイのみの収録です。
もう一つのブルーレイ限定特典「短編ドキュメンタリー:The Eastwood Factor」は、
映画評論家のリチャード・シッケルが監督したドキュメンタリーのダイジェスト版で、
イーストウッドのワーナー映画との専属契約からの35周年記念として制作された映像です。
イーストウッドがワーナー映画スタジオ内を歩き回り、過去作で使ったセットや衣装の倉庫、
録音スタジオなどを探訪して思い出を語ります。
イーストウッドが好きなら見応えある映像になっていると思います。
このドキュメンタリーはもともと88分で、『インビクタス』ブルーレイには約20分が収録されています。
フルバージョンは『クリント・イーストウッド ワーナー35周年記念 35枚組BOX』にのみの収録なので、
今後のドキュメンタリー単品でのDVDリリースを期待したいところです。
メニュー画面に特典映像の分数が表示されるのも気が利いていて良いと思います。