「喘息の基本病態は気道の慢性アレルギー性炎症であり、その結果として気道過敏性が生じ、これにさまざまな誘発・増悪因子が加わって喘息症状を起こします。炎症は気道のリモデリングを起こし、気道過敏性をさらに亢進します。したがって、治療の本質は炎症の制御・改善であり、環境整備や薬物療法によって炎症を制御し、炎症に伴う気道リモデリングの予防・治療を行うことで最終的には寛解を目指すというのがJPGLの一貫した方針です。とくに近年の薬物療法の進歩で、より有用性の高い抗炎症薬が臨床で使用されるようになっており、今回の改訂版も長期管理における抗炎症薬を中心とした薬物療法を重要な基本戦略のひとつとして作成されています」