スペインといえばフラメンコを思い浮かべる人は多いが、ポルトガルのファドを知っている人はまだ少ない。ポルトガルの首都リスボンの下町から生まれた大衆音楽で、アラブ音楽の影響も強く、12弦のポルトガルギターとマンドリンが伴奏に使われる。
   マリオネットは、ポルトガルギターの湯浅隆とマンドリンの吉田剛士のデュオである。インストゥルメンタルのオリジナル曲を中心に、彗星のごとく現れた。デビュー作のこのアルバムは各方面で話題になり、ポルトガルの巨匠アントニオ・シャイーニョも絶賛している。（新井由己）